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  • 周南市について

生まれ育った大好きな場所

でももう昔には戻れない

生まれてから大学4年間以外の時間を過ごしている我がまち周南。
小さい頃は、徳山は産業と商業とレジャーの街でした。
その産業の発展を毎年祝う徳山で最大のお祭りが『産業祭』で、市内中の小中学校は鼓笛隊を編成して中心市街地をパレードしました。
街に出ることが一大イベントで、徳山駅ビル、近鉄松下、ダイエー、ニチイ、商店街を真っ直ぐ歩けないくらい人でごった返したあの頃。
徳山動物園は常に山口県の子どもたちのアミューズメントの中心でした。
周南コンビナート企業の成長に伴い昭和通り周辺の飲屋街が空前の繁栄で、確か人口に対する飲食店舗数が全国2位だったとも記憶しています。
新幹線が街のど真ん中を通って、周南バイパスという今までにないような幹線道路が建設され、その周辺に大規模団地が開発され人口が飛躍的に増え、初めて街に大学ができ、ボウリング場や映画館がいくつもあって、徳山の街は若者で溢れていました。
市内中心部の体育館、市民館で行われるスポーツ大会やコンサート、物産展、プロレスの興行などは常に満員御礼で、スケート場のある街は自慢でした。その後、文化会館や美術博物館という文化施設も次々建設され、徳山の街は本当に輝いていました。
 
そもそも、徳山の街は戦時中の二度の空襲で焼け野原となった後の都市計画で現在のような区画整理が行われ、インフラが整ったことがきっかけです。街のインフラは50年周期とも言われます。徳山が栄えた頃のインフラは戦後の都市計画が基本になっているので、街の構造物の老朽化に伴う現在のような衰退した姿は必然だとも言えます。
しかし、現在周南市の財政の縁の下の力持ち的な存在の競艇場、依然として山口県内に唯一存在する徳山動物園、全国レベルの催事を開催できる文化会館や美術博物館は、先人たちが『50年先を見据えて知恵と汗と財源を結集して』創り上げた貴重な行政インフラです。これらの行政インフラは数年かけて整備が行われていますが、なんとしても残すべき市の財産として管理と運用方法を時代にあったものにして残していかなければならないと思います。
 
ここ数年の(合併後の)周南市は、駅前再開発、郊外になりますが市内初の道の駅建設、老朽した市役所の建て替え、現在進行中の中心市街地開発と、都市整備に関する数十年に一度レベルの開発が行われています。
私は自分のできる範囲で積極的にワークショップに参加したり、自分の意見もできる限り発信してきました。これらの開発が50年、いやその先を見据えてされているかが非常に気になるからです。さらにITインフラが秒単位で発達することも加味すると、街の姿を想像することは普通の感覚ではできないかもしれないのです。開発のコンセプト「点」と「点」がつながっていない感じがして、街の未来像がよく見えないのです。
少しでも「昔の徳山の賑わいを取り戻したい」という感覚を持ってしまうと、恐ろしい未来が待っていると思うのです。

太華山からの工場夜景

徳山ボート

徳山動物園

周南市文化会館


中山間地域の素晴らしさ

中山間地域の魅力を肌で感じた2年間

2010年および2011年の2年間、当時中山間地域の振興を推進する[いのち育む里づくり課]のサイト運営のプロポーザルコンペに応募し、周南市の中山間地域のことを隅々まで知りたい気持ちを抑えきれない私は、自分の足で取材して発信するサイトの企画をプレゼンテーションし、業務委託を承りました。
周南市は地形的にも東西南北幅広く、中山間地域も北は鹿野から南は大津島、東は八代から西は和田まで。私は2年間の間で何度も端から端までクルマで走り回って取材をしましたが、一度だけセスナを飛ばして上空から周南市の中山間地域を撮影しました。“俯瞰で見れば、見えないものも見えてくる”のです。撮影日はちょうど山間部では大雪が降った日でしたが、それなりに地形の特性もよくわかり、貴重な写真となりました。
周南市の中山間地域の魅力は、イコール「ヒトの魅力」です。地域の地形や特性を活かした農産物の加工品の開発、長年地域に伝わる伝承の後継や豊作を願うイベントのレベルの高さ、新しい魅力を生み出そうという若者の参画など、実際に地域をまわってヒトと知り合って触れ合って取材しないと発見できないこともたくさんありました。
私は、事業やイベントは、行うことと同時に記録することの重要さが一番だと考えているので、取材した2年間で撮影した数千枚の写真や、撮影して編集した動画は私自身の財産です。記憶は薄れていくものですが、記録は後世まで残るのです。

俯瞰で見る周南の中山間地域

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取材した中山間地域のイベント(2010〜11年)

・三丘温泉さくらまつり(三丘)
・石船温泉まつり(鹿野)
・島おこし隊員に密着(大津島)
・高瀬の旬をクイーン祭(和田)
・長野山山開き(鹿野)
・芝桜まつり(大道理)
・高瀬新茶まつり(和田)
・トワイライトフェスティバル(和田)
・放牧牛を乗せたフェリーに同船し現場取材(大津島)
・長穂ホタル祭り(長穂)
・大潮ホタル祭り(鹿野)
・泥んこ祭りin長穂(長穂)
・鹿野天神祭(鹿野)
・須金なし・ぶどう祭り(須金)
・大潮の里彼岸祭り(鹿野)
・鹿野わんぱくフェスタ(鹿野)
・須金の歴史探訪ウォークと須万のまち歩きツアー(須金)
・渋川収穫祭(鹿野)
・三作神楽七年祭(和田)
・大津島ポテトマラソン(大津島)
・和田中学校アイデアレシピ試食会(和田)
・冬花火「銀嶺の舞」(鹿野)
・渋川地区しめ縄づくり体験交流会(鹿野)
・[大潮田舎の店]大潮地区配食サービス(鹿野)
・体験型教育旅行研修会(大道理)
・田舎くらしの家すまいる(須金)
・周南おみやげ試食会(ホテルサンルート徳山)
・農ganic Festa 2012 in 須金(須金)
・和田の茶畑史跡ウォーク(和田)
・ほたるのすがね(須金)
・周南おみやげ加工技術研修(YICビジネスアート専門学校)
・須金・大津島地区交流会/松田観光農園(須金)
・ツルのねぐら整備(八代)
・かのふるさとまつり(鹿野)
・須金市日(須金)
・くまげ鶴の里ウォーク大会(八代)
・はじめてのタコめし『冬の大津島体験](大津島)

 
いのち育む里づくりサイト (2010〜11年)


長穂ホタル祭り 2010


農ganic Festa 2012 de 須金


第1回大道理 芝桜まつり 2011


第2回長穂泥んこ祭り 2011


観光について

客観的に分析して作戦を立てないと!

好奇心が人間離れしている私は、観光資源に関する「知りたい気持ち」も抑えることができないので、周南市は言うに及ばず、山口県内端から端まで自分の目で確認して回っています。
残念ながら周南市は、客観的に見たら観光に関しては県内の他市に大きく差をつけられています。山口県の観光連盟作成の観光ガイドブックの中で、周南市のページは本当に探すのが難しいほど僅かしかありません。
実際に、山口県には幕末維新をキーワードで尋ね歩ける史跡や城下町、SLという乗り物で途中下車しながら楽しめる山口〜山陰、非日常を存分に感じられる秋吉台エリア、全国レベルの温泉と圧倒的な景観を楽しむ長門エリア、唐戸市場や水族館が集積した下関ベイエリア、今や世界的に旬な観光地になった山口市など、こと観光資源に関しては、もうどうしようもないのですがこれが現実です。
これまでの周南市の観光施策は、あれもこれも漠然とした内容と言葉遊びのようなキャッチフレーズだけが私の記憶に残っています。広告戦略で「あれもこれも」欲張ってやろうとすると、ほとんど『結局何も伝わらない』ということになりがちです。
様々な街の将来を考えるワークショップ等で陥りがちなのが、周南市に住んでいる人自体が周南市に無いものばかり求めて、足元にある魅力に気がついていないことです。
例えば、周南市には徳山動物園という、県内屈指の規模の動物園が62年前に誕生し、私は今でも定期的に入園するほど動物園オタクですが、観光施策で動物園が中心になることが皆無なのです。
新幹線の駅から歩いて行ける街なか動物園のある街が周南市です。徳山動物園の駐車場は狭いので入園者が殺到すると周辺から苦情が来るので…という話も聞いたことがあります。その対策で100円で乗れるぐるぐるバスというのもあります。なんかすごい中途半端な対策です。徳山駅から動物園まで歩いてもたかが知れてます、その歩くエリア一体をアイデアでアミューズメントゾーンにすれば、、、もうちょっと考えたらできるのに、と私は何十年も同じことを思っています。広告戦略は時として一点主義が功を奏すこともあるのです。
 


感じられない“一体感”

単体で見れば全てが素晴らしいのに

この情報過多の時代に、なぜだろう。
私は過去に周南市の中山間地域の2年間の取材活動を通じて、中山間地域のレベルの高い活動や取り組みを肌で感じたり、十数年間所属する青少年の健全育成団体での活動からは、学校やコミュニティー単位のレベルの高い取り組み、市内に存在する文化団体の活動や発表会の盛り上がり、毎週のように開催される屋外イベントなど、単体で見れば非の打ちどころのないような市民活動なのに、市全体で見ると何か物足りなさを感じてしまいます。
圧倒的に“一体感”が感じられないのです。
言い換えると、行われていることが“縦割り”なのです。
原因は私的には分析をしているのですが、最後までは敢えて書くことを控えます。また機会があれば発表したいと思います。
解決方法の一つが、私が『やりたいこと』の一つにも挙げている[広報改革]です。情報過多の時代だからこそ、工夫やアイデアだけで劇的にイベントや地域を繋げて一体感の感じられる事業にすることができるのです。
 

シティプロモーションは内向けでやるべき!

数年前から周南市は、シティプロモーション事業に取り組んでいます。
企業の企画やセールスプロモーションが専門の私でさえ、最初、周南市のシティプロモーションって、何?何でやるん?と思いました。しかも当時は全国へ向けて周南市を知ってもらうために、という趣旨でした。
この「外に向けてのシティプロモーション」も、私が“一体感”が感じられない理由の一つでした。上記したイベント等が縦割りで(それぞれが単独で行われ、リンクしていないし、情報が届かないので知らないものが多い)行われているので市全体が盛り上がらないうちに、行政の施策が市外に向いているのが悲しかったのです。
市民が本当に喜ぶようなこと、住んで良かったと思えるような施策をすることが、遠回りのようでも“住みたい街のシティープロモーション”になるからです。これも、アイデア一つでいかようにもできるはずです!